2月, 2020年
食事サポーター [2020年02月12日]
ちとせデンタルの歯科衛生士、山下です。私は両親の介護をきっかけに「NPO法人 口から食べる幸せを守る会 KTSM」という会の会員になって、経鼻経管で経口摂取ゼロだった父親にどうしたらまた元気に口から食べさせることができるのかを学びました。口はきれいにしていたし、義歯も装着できていたのに、学び始めが遅かったのか結果的に父親にはお水すら飲ませてあげることができずに看取りました。悔しくて、悲しくて・・・それから更に学びを深め、手技を身に付けるのに必死でした。でもそのお陰で、母の時には最期まで食べたがっていた物を口から食べさせてあげることができました。両親を看取ってからもうすぐ5年になりますが、今でも父親に対する後悔の念があるのです。もっと早くに知っておけばよかった・・・勉強しておけばよかった・・・と。
残念ながら口から食べられなくなってしまう方々はいらっしゃいます。でもそれが病気や障害が原因ではなく、単なる無知による人為的原因が誘因となっている場合もあるという事を知りました。正しい知識と根拠、手技が伴えばもしかしたら経口摂取をゼロにしないで済む方がいるかもしれない。あきらめなくてもいいかもしれない。そんな希望を抱きながら日々診療にあたっています。そんな訳で・・・この度NPO法人認定の【食事サポーター認定インストラクター】になることができたので、早速うちのスタッフに向けて食事サポーターセミナーを開催しました!!セミナーでは口から食べる、食べないの身体や脳に対する影響。4つの視点から13項目にわたる評価方法(KTBC)。支援のアセスメント方法とスキル。多職種との連携について学びます。スタッフには3時間の座学とハンズオンを仕事が終わってから受講してもらいました。そして先日・・・ちとせデンタルの常勤歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士は全員食事サポーターになりました。まだまだ学びを深めていかないといけませんが、まずは患者様の為に!そして・・・いつか迎えるかもしれない大切な方の為にこの知識と手技を役立てていきたいと思います。食事サポーターになりたい!!とご希望がある方はどうぞお気軽にお問い合わせください・・・。多職種連係が基盤ですが、歯科の立場から、少しでも役立つ情報を正しくお伝えしたいと考えています。よろしくお願い致します。