ふわっととろける介護食
先日、愛知学院大学の牧野日和先生のセミナーに吉岡院長と参加し、試験を受け、合格しましたので「フードスタディマイスター」なる称号を頂きました。
要は口から食べたい・食べさせたいと願っている方々のために知識と技術を用いて寄り添う支援を行う際に、役立つ情報を習得した人ですよ・・・という称号です。
この知識を活かしたエピソードをご紹介します。
難病の方で、食事は本来でしたらドロドロのペースト食の方。ご本人様はどうしてもお箸で食べたいとおっしゃっています。そこで院長と相談し、フードスタディマイスター仲間の方に相談しました。
宮源という介護食を扱っているところのプロの介護食料理人「高橋浩幸さん」です。特別に訪問にお付き合いいただき、技を教わりました。見た目はそのままだけど口の中ではとろける介護食にチャレンジし、お箸でつまめるけど口の中に入れたらゼリーのようにとろける鮭を召し上がって頂くことができました。ハンバーグも見た目は変わらないのに口の中ではふわっととろけるんです。
ご家族様はその技で今ではとても楽に介護食を作れるようになったそうです。患者様の食形態がその方の口の機能に合っているか合っていないかを見極めるにはフードスタディで学んだ知識がとても役立ちます。
ちなみに私はNHKのプロフェッショナルに出演したことのある「小山珠美さん(看護師)」のところでもいろいろ学ばせて頂いていて、学んだことは院長・スタッフと共有しています。この写真は小山先生の食事介助技術を用いて胃ろうの方にアイスクリームを食べて頂いているところです。スタッフは右利きなのにしっかりと左手介助ができています。(左側から介助をする必要がある方に対する食事介助技術のひとつです)もう1枚の写真はデイサービス先でデイのスタッフさんへ食事介助技術の指導をしているところですが、ここでも小山先生に教わった食品2個持ち介助技術が役立ちました。
今や歯医者は歯を磨いたり治すだけではないのですよ!口から食べる幸せを支援するのがこれからの訪問歯科には必要なことなのです。おいしいもの、食べたいものを食べられるってとても幸せなことですよね。それにはまず口腔ケアをしっかりして口腔環境を整えることが大切なのです。でももし食べられなくなってしまっても・・・いろいろな知識と手技があればまた食べる幸せを取り戻せる人もいるんだな・・・と日々身をもって感じている次第です。これからも口から食べる支援のために役立つ情報をスタッフと共に学んでいきたいと思っています。何かありましたら是非ご相談ください。